コラム        『飲食店繁盛のヒケツ』

島津 好孝
島津 好孝
株式会社LINK&VALUE
代表者

■経歴:
1994年に東京農業大学を卒業後、大手外食チェーン店に入社し、店長、マネージャーを経験。 2004年に船井総合研究所に入社して、飲食業・ホテル業を中心にコンサルティング活動を実施。 2007年、株式会社LINK&VALUEを設立し、代表者に就任。
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■専門分野:
コンセプト設計 メニュー開発 店舗施工 販売促進 教育

平均価格と中心価格


お客様は価格を見るときに、様々な価格の品揃えから、差ではなく比で判断しています。

例えば、500円の商品があるとします。 200円〜1000円の品揃えのA店と200円〜3000円までの品揃えのB店では、 500円という価格に対する価値が変わってきます。 A店では普通と思われる価格でもB店では安いと思われるでしょう。

当たり前ですが、品揃えからお客様が感じる価格差は変わるのです。 お客様が品揃えから安いか高いか判断するのは、どのような基準なのでしょうか? その基準は、品揃えから心理的な中心価格を知ることがポイントです。

心理的な中心価格の算出には相乗平均を考えます。
 ・A店での中心価格=200×1000の平方根 つまり447円
 ・B店での中心価格=200×3000の平方根 つまり775円
この中心価格より高い、安いの差で、その商品が心理的に安く感じたり高く感じたりするのです。

お店のメニュー価格を決定する場合、中心価格付近の品揃えを強化することが基本戦略となってきます。 また、客単価を上げたい場合は、 中心価格を上げるメニュー政策を検討することでより成功する確立が高まります。

例えばA店での中心価格を600円にしたい場合なら、最低価格を据え置く場合、
 600=√200×√P
 P=1800

最高価格を据え置く場合、
 600=√P×√1000
 P=360

現状の447円を600円にするには、 最低価格を据え置く場合は1800円までの商品品揃が必要になります。 逆に最高価格を据え置く場合には、 最低価格を360円まで上げれば良いことになります。

実際には、商品カテゴリー毎に中心価格を決めて商品政策を決めていく、 また競合との価格差も意識しなければなりません。 ぜひ、品揃え価格を中心価格で検証してみてください。



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